ニキビの本当の原因は「カラダの慢性炎症」という話をこれまでしてきました。この慢性炎症を治すには生活改善や食生活の改善が必要になってきますが、実は鍼灸治療にも炎症を抑える効果があります。

なぜ、鍼灸治療にカラダの炎症を抑える効果があるのかを詳しくお話していきます。


カラダに炎症が起きるメカニズム

炎症は本来、「カラダを守るための反応」です。カラダにウイルスや細菌などが入り込んだときに、怪我や感染からカラダを守るための一時的な修復システムですが、この反応が長引いたり、過剰になってしまうと‘’慢性炎症‘’となり、肌トラブルだけでなく、生活習慣病や自己免疫疾患の原因となります。

【炎症のメカニズム】

①刺激や異物の侵入

ウイルスや細菌感染・食生活の乱れ(糖質・脂質の過剰摂取)・ストレスや睡眠不足・腸内環境の悪化・口腔環境の悪化などにより、カラダが「異常が起きた」と免疫反応が働く

②免疫細胞が集まり、炎症性サイトカインを放出

免疫反応によってマクロファージや好中球が動員され、IL-6、TNF-α、IL-1βなどの炎症性サイトカインが分泌される。この反応により、血管がひろがり【赤み・腫れ・熱感・痛み】などが起きる。

③活性酸素の発生

面積細胞が異物を倒そうとして活性酸素を発生させる。これが、過剰に発生してしまうと自分の細胞まで攻撃してしまい、細胞膜やDNAが傷つき、炎症が長引く原因になる。

④慢性炎症になる

本来、傷ついた箇所の修復が終われば炎症はおさまるが、生活習慣の乱れ、ストレス、腸内環境不良などが続くと、常に炎症物質が出続け、肌や血管、内臓に悪影響を及ぼす。

●皮脂腺を刺激し、皮脂の過剰分泌、毛穴つまりへ
●皮膚の常在菌バランスの崩し、アクネ菌の増殖
●皮膚の真皮にあるコラーゲンや皮膚の細胞を産み出す基底膜を破壊して、ターンオーバーの乱れや、肌のクレーターを作り出す

鍼灸治療の慢性炎症への効果

鍼灸って筋肉のコリを取ったり、血行を良くする治療なのに、なぜニキビに効果があるの?と疑問に思いませんか?

難しい話になるかもしれませんが、鍼灸によってカラダに刺激が伝わると、皮膚や筋膜の侵害受容器を介して【末梢神経→脊髄→脳】にシグナルを伝え、免疫系に作用します。

この反応を利用し、皮膚へと鍼灸刺激の効果を伝えていきます。

抗 炎症性サイトカインの増加

カラダに慢性炎症が起きると、炎症性サイトカインが増えることを先ほど説明しましたが、この炎症性サイトカインの産生を抑制する効果が鍼灸治療にあることが、臨床実験によってわかっています。また、IL-10という強力な抗炎症性サイトカインが鍼灸治療によって上昇し、マクロファージや樹状細胞の働きを制御し、炎症の過剰反応にブレーキをかけてくれるのです。

この効果によって、カラダだけでなく、毛包の慢性的な炎症が沈静化し、肌の膿や赤みの軽減につながります。

血流改善と酸化ストレスの軽減

鍼灸刺激がカラダに伝わると、一酸化窒素が血管内皮から分泌されます。一酸化窒素は、血管を拡張させ毛細血管レベルで血流を促します。炎症が起きている部分は、血流が滞りやすいのですが、これによって血管の「酸素・栄養素の供給」「老廃物・炎症産物の排出」がスムーズになります。

また、鍼灸刺激によって活性酸素の産生をおさえ、組織の酸化ダメージを軽減するため、線維芽細胞やケラチサイト(角化細胞)の働きが整い、炎症後の皮膚修復もスムーズになります。

つまり、鍼灸治療によって「赤ニキビが早く引く」「色素沈着やクレーター化を防ぐ」効果に繋がるのです。


ニキビができるとき、あなたのカラダの中では「ホルモンバランスの乱れによる皮脂増加」「ターンオーバーの異常による毛穴つまり」「皮膚常在菌のバランスの乱れによるアクネ菌の増殖」などが起きていますが、これらの症状を引き起こしている本当の原因は「カラダの慢性炎症」です。

ニキビに悩んでいるのであれば、慢性炎症が起きているあなたの生活環境や食生活などを振り返ってみてください。

そして、最短でニキビを根本から治したいというのであれば「ニキビに鍼灸という選択肢」も考えてみてはいかがでしょうか?